今昔物語 齊藤佳穂 VOL.5

前回の予告では大学生編とお伝えしましたが、内容を変更して高校生時代のお話をしていきます。

小中学生時代と同様、高校生時代も荒々しい言葉遣いをしていたのですが、周りからの評判は最悪でした。
女子校ではあるもののお嬢様学校ではなかったのですが、友人からそういうところ見たくない、あなたがそういうこと言うのいやだなどと言われるようになりました。
仲良しグループの髪が短くサバサバした子も同じような口調だったのですがなにも言われず、私は背が低くて色が白くて顔が丸い、いかにもおっとりとしてそうな見た目をしていたので違和感がすごかったのかなと思います。
しかし当時は、本当の自分は求められていないんだ...と存在を否定されたように感じました。

特に印象的だったのが、兄弟の有無を聞かれ弟が2人いることを伝えるとなんかショックと言われたことです。
今になると大した意味はないと思えるのですが、その頃の自分は、本当のことを伝えても相手のイメージ通りじゃないとショックを与えてしまうんだ...と重く受け止めてしまいました。

幼稚園生のころから周りに迷惑をかけないようにしなきゃと思っていたので、自分のせいで相手にショックを与えたことが衝撃的でした。
それが大きなきっかけとなり、自分の感情や欲求をだすよりも、相手の求める自分になろうと考えるようになっていきました。

そうして話し方や質問の答えなど相手のイメージからはずれないように、また相手の求めている返答に近づけるようにすることで、自分の言動を否定されることは減りました。
しかしそれと同時に、自分がなにを好きでどんなことがしたいのかがわからなくなっていくのでした。

感情や欲求があるのにそれを認めてあげられていないと、今度は感情や欲求がでづらくなっていきます。
そしてそれは体の不調につながります。
相手のために行動されている方や忙しくて自分のために割く時間がない方もこういうことが起こりやすいです。

みなさんは好きなことややりたいことを感じられていますか?
もしそれがわからない場合は、小さいところから探してあげるのがおすすめです。
自分は今なにを食べたいのかな、今日はどんな服を着ようかななどを、昨日これを食べたから...今日はこの人と会うから...などの思考をわきに置いて、自分の欲求で選んであげてください。
最初はなかなかでてこないかもしれませんが、根気強くトレーニングをすることですこしずつ自分の欲求を感じられるようになっていきます。

私もそういうトレーニングをして、徐々に欲求がでてくるようになりました。

派手な色は似合わないよなと思い暗く染め続けた髪は人生初のブリーチをし、万人受けを狙い女子アナ風の服を着ていたのをかっこいい革ジャンを買ってみたり。今まで押し込めてきた気持ちをすこしずつ出すことで、生きているなぁと実感しています。

次回は、前回の予告通り大学生時代のお話です!



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