更新日:2019.06.30
執 筆:整体師 荒木晶子
何かが詰まっている感じがしたり、飲み込みにくかったり、何らかの「のどの違和感」を感じたことがある人は少なくないのではないでしょうか。
お仕事でもプライベートでも生活の重要なシーンで症状が出てくると、焦ったりイライラしたり困ってしまいますよね。
これらの症状は西洋医学では「咽喉頭異常感症」や「ヒステリー球」、東洋医学では「梅核気(ばいかくき)」などと呼ばれており、自律神経と深い繋がりがあります。
一説によると、古代ギリシャの時代では若い女性に多かったため、子宮(hysteros)がのどに移動してきたという様子から「ヒステリー球」と呼ばれるようになったとか。
また東洋では気の巡りが悪くなり梅の種が詰まったような感じから「梅核気」と呼ばれるようになったそうです。
「病院で内視鏡検査をしてもCTを取っても何も見つからないのに…」
「一体何が引っかかっているの?!」
そんな、不快な自律神経症状の一つである「のどの違和感」についてまとめていきます。
など
など
病院で調べても原因が分からない「のどの違和感」の多くは、自律神経系の乱れと関係があります。
人は皆、ストレスから体を守るために自律神経で臨機応変に対応しています。
そのストレスが小さかったり少なかったりする場合は副交換神経の働きによって穏やかに対処できるのですが、大きく沢山のストレスに対抗する場合には交感神経が働きます。
交感神経は、戦うか逃げるかの働きをする戦闘モードの神経です。
怒りや恐怖、焦り、意欲などの感情と関係しています。
交感神経が働き過ぎると、全身の血管が収縮して筋肉が緊張し、体のすみずみに酸素が行き届かなくなり酸素不足になります。
そして、呼吸も速く浅くなり脳も酸素不足に陥ると、神経が誤作動を起こして違和感が出てきます。
このような自律神経の乱れはすぐに戻る程度であれば問題ないのですが、放置して悪化させてしまうと、うつ病やパニック障害や不安神経症などの精神疾患へ繋がり、辛い症状の訴えも増えてくると病院で抗不安薬や抗うつ剤などが処方されることもあります。
荒木レポート「のどの違和感と自律神経」