のどの違和感の対策

更新日:2019.06.30

執 筆:整体師 荒木晶子

リラックスして、体の緊張を取り除こう!

のどの筋肉を緩ませる

のどを収縮させるのは主に咽頭収縮筋という筋肉の働きです。
咽頭収縮筋は食べ物や飲み物を飲み込むのに適した筋肉ですが、言いたいことをぐっと我慢する時にも緊張します。

この筋肉を緩ませるには、意図的に嘔吐反射を起こさせるのが有効です。 清潔な手でのどの奥に指を入れて「おえっ」とさせましょう。
胃の中に物があると吐いてしまったり、胃酸が逆流して食道炎を起こしたりする可能性があるので朝起きた時や空腹時におこなってください。

また、片手でのどを掴んで軽く左右に動かしながら「ゴクリ」と2〜3回唾液を飲み込むこともおすすめです。
詳しいやり方は担当の先生にお尋ねください。

緊張の原因となるストレスを減らす

ストレスには「いやだなぁ」と感じる「精神的ストレス」だけではなく、体の歪みや緊張などの「構造的ストレス」、食べ物や体に有害な物質などの「化学的ストレス」、「温度や湿度のストレス」などがあります。

構造的ストレス

構造的ストレスを減らすには、ストレッチやヨガなどの運動や、マッサージや骨格筋などの調整で、体の歪みや筋肉の緊張を取る必要があります。
同じ姿勢が続いて力んでいたことに気づいたら、肩の力を抜いて姿勢を正しましょう。

温度や湿度のストレス

温度や湿度のストレスを減らすには、温度や湿度の管理、体温の調整、天気や気圧の変動が大きい日は無理をして動かないなどの工夫が必要です。
全て完璧に管理することはできませんが、できるだけ心地よい環境に整えてみてください。

化学的ストレス

化学的ストレスを減らすには、自律神経を乱す砂糖やカフェインや小麦やアルコールなどの摂取をなるべく減らし、体に有害な排気ガスやニコチンや香料なども極力避ける必要があります。
「鉄欠乏性貧血」などの栄養不足でも「のどの違和感」が起こる場合がありますので月経のある女性は特にヘム鉄やたんぱく質をしっかり摂取するように心がけましょう。

精神的ストレス

精神的ストレスに関しては、元凶である人や物を避けたり、他人や自分の性格を変えたりすることは簡単にはできません。
ですので、思考や物事の捉え方をポジティブに変換してみたり、抑圧している感情を解放させたりすることが必要になります。
マインドフルネスなどで心を落ち着かせるのも効果があります。


自分で減らせるストレスもあれば、誰かに手伝ってもらう必要があるストレスもあります。
どのようなストレスがどのくらい負担になっているのかをよくチェックして対処していきましょう。

大声や運動で、感情を解放する

すでにお伝えした通り、感情はエネルギーのため外に出す必要があります。

大きな声を出して体を激しく動かすと交感神経がよく働いてきます。
その際に言いたいことや感情を表現すると抑圧された感情がより解放され、その分副交換神経も働くようになりのどの緊張も緩みます。

簡単なやり方は1人カラオケで自分の感情に近い曲を振り付きで歌ったり、お腹の底から叫んでみたり、泣いても良いところで充分に泣くことです。
暴力的な言葉や動きが抑え込まれている場合がありますが、ここでなら出しても良いという安全な場所で出す必要があります。
相手がいるのをイメージして「このヤロー!」と叫びながらクッションやサンドバッグを叩いたり蹴ったり、紙をビリビリと破ってみたりと何かを壊してみるのもスッキリしますよ。

大きく深呼吸をして、リラックスする

酸素は、人が生きていくための大切なエネルギー源です。
深い呼吸を意識して酸素を体中の細胞に沢山取り込んでいきましょう。

呼吸は自律神経を使って体と心を繋げる役割をしますので、呼吸が浅くなると心のバランスが崩れてしまいます。
吐く時はため息のようにフーッとゆったり吐きながら体の力を抜いていくと副交換神経を働かせることができます。
逆に、吸う時に空気をたくさん吸おうと力んでしまうと交感神経が働き緊張してしまいますので、楽に入ってくるくらいで結構です。

何かに集中している時などは、いつの間にか呼吸が浅くなっていることがあります。
気が付いたら大きく深呼吸してみましょう。

ゆったりとした深い呼吸でリラックスすると全身に酸素が行き届き、のど周辺の血流も良くなります。

自律神経