更新日:2016.04.21
執 筆:整体師 首藤彩
「小食にして空腹感を味わうことで自律神経を整え、うつや自律神経失調症を改善する」という方法は色々とありますが、共通することは以下の2点です。
このページでは、「2.小食と空腹感は血液をきれいにする」について説明いたします。
人間は飲食物を胃腸で消化して栄養素を血液に吸収し、血液がその栄養素を60兆個の細胞に送り届けることにより、生命と健康を保っています。
そのため、血液の流れの悪いところには栄養や酸素が十分に供給されないので、機能が低下して健康を損ない、病気を発生しやすくなります。
また、自律神経にも血液が供給されるため、うつや自律神経失調症の改善には血液の流れを良くすることが大切なのです。
いうまでもありませんが、病気を発生しにくくするには、血液の流れを良くするということは外せません。
東洋医学では「万病一元、血の流れから生ず」「食が血となり、血が肉となる」という思想があります。
食べ過ぎると、血液中にコレステロール、中性脂肪、糖、タンパク質などの栄養物質が増加します。そうした物質の増加と共に、尿素、窒素、クレアチニン、尿酸、乳酸ピルビン酸などの老廃物も多く作られます。
食べ過ぎによって生じたこれらの老廃物を多く含んだ血液が流れると、その周囲の細胞が影響を受けて代謝を阻まれます。そのため病気にかかりやすくなるのです。
「空腹と体内リズムの関係」のページではカニババのことをお伝えしましたが、体には「吸収は排泄を阻害する」という原則があります。
食べ過ぎたり、空腹を感じる前に食事をとると、消化・吸収のために胃腸に血液が集中し、排泄臓器である大腸、直腸や腎臓、膀胱へ巡る血液が少なくなります。すると、大便・小便の排泄が悪くなり、毒素が排出できなくなって、病気にかかりやすい体になるのです。
つまり、小食にすると消化するために胃や十二指腸へ供給される血液が少なくてすむ分、排泄臓器へ巡る血液が多くなって、大便・小便の排泄が良くなり、血液がきれいになるのです。
また、排泄臓器だけではなく脳や自律神経にも血液が供給されるため、動きが正常化しやすくなります。
お昼ご飯をお腹いっぱい食べると午後に眠くなるのは、血液が消化のため胃に集中してしまい、脳や自律神経に血液が流れてくるのが少なくなるからです。
つまり、自律神経を整えてうつ・自律神経失調症になりにくい体になるためには、小食と空腹感を味わうことが大事なのです。
以上、小食と空腹感は血液をきれいにするについてお話していきました。
「小食」