更新日:2016.04.18
執 筆:整体師 首藤彩
最近では、「朝食不要」「一日二食」「一日一食」あるいは「不食」など、小食にして空腹感を味わうことが良いと提唱する専門家や医師も増えており、少しずつですがメディアなどでも注目され始めているので、少し安心しています。
「小食にして空腹感を味わうことで自律神経を整え、うつや自律神経失調症を改善する」という方法は色々とありますが、共通することは以下の2点です。
このページでは、「1.自然な体内リズム」について説明いたします。
人間は文化文明を発達させたおかげで電気が使えるようになり、夜でも活動できるようになりました。
しかし、私たちの体は、古来から遺伝子に組み込まれており、自分でコントロールできない「体内リズム」を刻んでいます。
我々治療家が大切に考えている自律神経も自分ではコントロールできないものですし、1日24時間の体内リズムも自分ではコントロールできないものなのです。
しかし、体内リズムに合わせた生活をすることで、自律神経を整えうつや自律神経失調症を改善することが出来るのです。
実は、人間の体内リズムは大まかに8時間ごとの3つのサイクルで動いており、食べた物が効率よく消化、吸収、代謝されるシステムになっています。
その体内リズムの3つのサイクルとは...
何かを食べる前に排泄する。
一日の始まりは排泄から始まるのです。
食べるのに適した時間です。
一日に必要な栄養素をこの時間帯にとるのが理想的です。
この時間は栄養素が体の中で消化・吸収されて様々な化学変化を起こします。
このことで、悪いところを治したり新しい物を作り出しているのです。
ここで言いたいことは「出してから入れるのが体の基本」ということです。
「食べてから出す」のではなく、本来は「出してから食べる」ものなのです。
例として、排泄と呼吸のご説明をします。
例えば、生まれたばかりの赤ちゃんは「カニババ」というウンチを出します。
カニババとは、体の中に溜まった毒素を含むウンチのことです。
この小さな体のどこにこんなにたくさんのカニババがあったのかと思うぐらい出てきます。
実は、このカニババを出し切る前におっぱいを与えてはいけないという考え方があります。
カニババを体から出し切る前におっぱいをあげると、体は吸収することにエネルギーを使うため、カニババ=体の中に溜まった毒素も吸収してしまう。
つまり、
「吸収は排泄を阻害する」
という考え方からです。
体の中に溜まった毒素を酷く吸収してしまった赤ちゃんは、通常よりも皮膚病にかかりやすくなり、アトピーを長く患ったりします。
大人でも同じで、出してから入れるのが体の基本となります。
「出してから入れる」のは、食べ物だけではありません。
呼吸も、息を吸うことからではなく、吐くことから始まります。 息を吐いた後に吸うのです。
「二酸化炭素(毒素)を出してから酸素を吸う」のが本来の呼吸なのです。
この「出してから入れる」体本来のリズムを行わないと、自律神経を乱しうつ・自律神経失調症の原因となるのです。
体本来のリズム、「出してから入れる」を守り、うつ・自律神経失調症を改善しましょう。
以上、空腹と体内リズムの関係についてお話していきました。
「小食」