小食と空腹感は自律神経を整える

更新日:2016.05.09

執 筆:整体師 首藤彩

うつ・自律神経失調症を改善するために

血液をきれいにする体の反応から、「毒が生み出されることを減らし、排泄を促す」「血液をきれいにし、循環を良くする」ことが自律神経を整え、病気にならないために大切だということがわかります。

自律神経の乱れによって発症すると思われる、うつ・自律神経失調症などの様々な症状は、心や体の緊張などから血液の流れが悪くなり、酸素が行き届かなくなった神経が誤作動をおこしているために起こっているものも多くあります。

血流を良くする

『小食』にして空腹感を味わうことで、胃腸への血流を少なくし、筋肉や脳・肝臓・心臓・腎臓など内臓への血流が多くなれば、酸素が隅々まで行き届き、神経も正常に働くと考えられます。

もちろん、血流を良くする為には毎日継続的にウォーキングなどの有酸素運動を取り入れたり、湯船に浸かるようにしたり、湯たんぽなどを使って体の外側から温めたり(自分で熱を生み出せない程、体力がなくなっている方は特に)、なるべく食品添加物を摂らないようにするなどの心掛けは大切です。

体の声を聞いて食べる

どんなに体に良いとされるものも、消化できない時、あるいは消化しきれないほど食べ過ぎてしまえば、胃をはじめ体の負担になってしまいます。

「頭」で考えて食べるのではなく、「体」の声を聞いて「体」が欲するものを食べるようにすれば、自然と食べ過ぎは減り、心身共に健やかな毎日を送ることが可能になるでしょう。

物を食べて消化吸収するということは、自分以外のものから自分を作り上げる作業です。

また、代謝を行うことにも大量のエネルギーを要するので、食べることは体に負担をかけることになってしまいます。

小食のすすめ

そもそも、一日三食という食習慣は江戸時代に始まり、一般に広がったのは明治時代になってからです。それまでは一日二食でした。
一日に三食食べるというのは西洋医学的な栄養学の発想で、人間の体は常に必要なカロリーを摂取しなければならないという考えに基づいています。

しかし、これは一元的な考えであるということは、この「小食」レポートを読んでいただいた方にはお分かりいただけるかと思います。

小食にして空腹感を楽しむ

人生の中でおいしい物を楽しむことも時にはいいですが、小食にして空腹を楽しむこともしていただきたいと思います。

空腹のとき、あなたの体は毒素を排出するための準備を整えています。このとき、満腹時には流れにくくなる脳や自律神経、その他の部分にも血液がたくさん流れており、元気な体へと変化しているのです。
どうぞ、満腹の時と同じぐらい、いやそれ以上に空腹のときをお楽しみください。

毒物が排泄されると、体にとってはそれだけでストレス(化学的ストレス)が減り、自律神経の乱れが元に戻ります。
すると、うつや自律神経失調症も改善されやすくなるのです。

小食にして空腹感を楽しみ、うつ・自律神経失調症を改善しましょう。

以上、空腹感で自律神経を整えるについてお話していきました。


参考文献

  • 「空腹」が人を健康にする(ナグモクリニック総院長 南雲吉則著/サンマーク出版)
  • 50歳を超えても30代に見える生き方(ナグモクリニック総院長 南雲吉則著/サンマーク出版)
  • 石原式病気をよせつけない超・免疫力(イシハラクリニック院長 石原結實著/朝日新聞出版)
  • 40歳から年をとらない生き方(イシハラクリニック院長 石原結實著/ビジネス社)
  • じつは体に悪い19の食習慣(一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 南清貴著/ワニブックスPLUS新書)
  • なぜ「この食べ方」は健康にいいのか(順天堂大学医学部教授 小林弘幸著/主婦と生活社)