うつにならないために大切なこと

更新日:2021.11.08

執 筆:整体師 飯島淳

自分を知る

責任感がある人や自分の体力に自信がある人。
悪いことではないのですが、これらの人は自分に厳しすぎることがあります。

本当は100%のエネルギーがあるはずなのに、疲労困憊して、現在エネルギー50%だとしましょう。
エネルギーが100%あると思い込み、50%の中でいつも通りせっせと動いていると、あっという間にエネルギーが0%に近づいてしまいます。
仮にエネルギーが10%まで下がったとすると、心臓や胃や腸・脳や筋肉などを動かすエネルギーがあまり残っていません。
この場合、体のどこかに不調が出てくる可能性が高まってしまうのです。

特に何もしないでゴロゴロ寝ていても、エネルギーは消費されます。
寝ていても心臓は動かすし、呼吸もしています。
ですから、エネルギーが10%のような状態にしておくと、本来の自分ではいられなくなります。
この状態が長期間続くことで、体と心のエネルギー低下が起こり、自律神経に不調をきたします。
そして、そのまま放っておくと「うつ」になることがあります。

自分の今の状態を知った上で、お仕事や家事・プライベートな時間を過ごすことが必要ですが、意外に自分を知るのは難しいものです。
ましてや、疲れている時やストレスが溜まっている時は、自分の状態を見誤ることが多いです。
エネルギー80%だと思っていても実際は40%だったなんてことがよくあります。

身近な人から、「疲れていそうだから休みなさい」なんて言葉をもらうまで自分で気が付かない人も多いでしょう。

一度立ち止まって、今やっていることの量・疲労度・余力は十分か、目覚めはスッキリしているか、食欲はあるのかなど、自分を知る時間も持ちましょう。

余力を残す

エネルギーの使い過ぎに気を付けましょう。
エネルギーが下がりきった時には、頭も上手く働きません。
いつもなら考え付くことができなくなることがあります。
記憶力の低下や意欲・集中力の低下も起こります。

もっと仕事ができるはずなのに・・・
なんで体が思うように動かないのか・・・
もっとやらなければ・・・

この状態でもアクセル全開にして頑張り続ける人がいます。
まだ余力でなんとか踏ん張り切れている状態でしょう。
しかし、このままではうつになりかねません。
この状態では、今どのくらいエネルギーが残っているのかが自分でもわからなくなってしまいます。

ここまでいかないために、日々の自分の状態を数値化するのも方法の1つです。
目覚めは何点か?意欲や気力は何点か?食欲は十分にあるか?色んな事に関心を向けられているか?興味のあることはあるか?いつもの笑顔が出せているか?そしてエネルギーの余力は十分か?など、自分の状態を把握しておきましょう。

一世一代の仕事の時には、余力がないぐらい頑張ることもあるかもしれません。
それも大切な時があるでしょう。
しかし、大前提としてエネルギーの余力を十分に残しておくことが重要です。

貯金がしっかり残っていれば心に余裕が持てるのと同じように、エネルギーの余力があることで、体と心にも余裕が生まれます。

何か起こってもまだまだ余力が残っている状態をキープしましょう。