集中力が続かない理由

更新日:2021.12.03

執 筆:整体師 飯島淳

家事や育児、仕事や勉強を行うとき、集中力が続かないことがあります。

そんな時は自分を責めずに、今の脳の状態を把握しましょう。
すると、「自分の脳頑張っているな!」と許せるのではないでしょうか。

脳の情報量が多過ぎる

集中力を持続するには、脳はたくさんのエネルギーを使います。

脳内には、無意識領域の脳と意識領域の脳があります。
私たちが感じているのは、意識に上ってきたほんの少しのものだけです。
ほとんどの情報は無意識に入っていき、そこで処理されています。

例えば、電車に乗っている時斜め前に座っていた人の洋服を、3時間後にハッキリ覚えているでしょうか。
ずっと目を閉じていなければ、目にはその方の洋服の映像は入ってきているはずです。
だけど覚えていない。
これは、無意識で情報を処理しているからです。

このように、日々の生活の中でのほとんどのことが、無意識により情報処理されているのです。
この情報処理にも脳の大量のエネルギーが使われています。

その上で、意識的な情報を処理することになるのです。
何かに意識を向け注意を払っていることが「集中」となります。
ぼんやりではなく、しっかりとした意識。
先ほどの例えだと、斜め前の人の洋服が自分が欲しかった洋服だとすると、3時間後でもほぼ覚えているでしょう。
そこに意識が向いていて、集中力がアップしていたので覚えているのです。

脳には意識と無意識の両方の膨大な情報が入っているので、それだけでも疲弊しやすいです。
現代では、パソコンやスマホなどによる目からの情報もかなり多いのです。
さらに、睡眠不足やストレス・業務量が増えたりすることで情報量過多となった場合は、脳のエネルギーは残っておらず処理が追いつきません。
この時に、「集中力」は低下したり続かなくなったりといった状態になります。

集中力を高めるには

脳のエネルギー不足によって集中力が続かないとき、対策として先ず始めるところは睡眠です。
睡眠をしっかり取ることによって、脳が休まります。
寝ないと、意識・無意識の脳は活発に動いている状態になっている訳です。

そして、脳のエネルギーを多く使ってしまうのが、スマホやパソコンになります。
光による刺激も多く入ってきます。
さらに、インターネットで次から次へと記事を選びボタンを押す作業は、選択と決断の連続で脳が疲弊します。
スマホを使う時間を減らしましょう。

また、複数同時に作業するのをやめましょう。
考えごとをしつつ、スマホを見ながらご飯を食べて、音楽を聴く。もう4人に同時に話しかけられるようなものです。
やめましょう。

ストレスが多くなっている時は、思考や感情がうごめいています。
そして、筋肉はこわばります。この時には、集中力を発揮するエンジンは残っていません。
先ずは、筋肉のこわばりを緩め、ストレスから遠ざかりましょう。

集中力を維持するためには、脳を疲弊させないことです。
集中力が続かないのは、自分の意志が弱いからだと思わず、脳の状態を理解してあげてください。