更新日:2015.08.06
執 筆:整体師 角道征史
このページでは、めまいのもとになる代表的な疾患についてお伝えします。
頭の位置を変えたときにめまいが起こりますが、30秒ほどで治まります。
また、すぐにもとの位置に戻してもめまいは治まります。
何度もめまいの出るポジションを取っていると、そのうち出なくなります。
良性発作性頭位めまい症は耳石器の問題であるため、めまいとともに耳鳴りや難聴がひどくなることは基本的にありません。
良性発作性頭位めまい症は、耳石器にある耳石が何らかの理由によりはがれ落ち、半規管内に混入してしまったことが原因で起こります。
頭を動かしてから一呼吸した後に、混入した耳石が重力に従って移動してしまうので、「動いた」という誤情報が伝わり、めまいを生じてしまうの です。
内リンパ水腫という水ぶくれによって、突然にぐるぐる系の回転性のめまいが発生するものです。
この水ぶくれは原因不明と言われていますが、リンパ液の産生なので、なんらかの形で炎症が起こっているからか、もしくは自律神経の機能不 全であると考えられます。
耳鳴り、難聴、その他の自律神経症状を伴うこともあり、めまいや難聴などの症状を何度も繰り返すのが一般的です。
メニエールになりやすい気質として、
などがあげられています。
突然に耳の詰まりや耳鳴り、聞こえづらさが起こり、そののちめまいが発症します。
発作は一回だけですが、内耳動脈のつまりによる酸欠が原因で発生するので、難聴や耳鳴りの修復は時間との戦いになります。
2週間以上経つと回復率がかなり低下してしまい、めまいは治まっても、聞こえの障害がそのまま残ってしまうことがほとんどです。
立っていられないほどの激しい回転性のめまいが突然起こり、数日間続きます。
めまいのなかではかなり激しいもので、しばらくは動けません。
前庭神経炎は前庭神経の問題であるため、耳鳴り、難聴といった蝸牛症状は伴いません。
徐々に良くなってからも、動くときに回転性、動揺性、浮動性のめまいが後遺症として残ります。
炎症が起きているほど強い症状ということでこの名がつけられていますが、原因がはっきりとはしておらず、ヘルペスウィルスによるものという 説が有力です。
脳血管系の障害のなかで代表的なもので、血流が滞ることによって、突然めまいが生じます。
直接脳に影響するため、
といった脳神経系の症状を伴うことがほとんどです。
ただし、小脳梗塞の場合は程度が軽いので要注意です。
頭の位置を変えたときにめまいが起こりますが、良性のものと違って30秒程度では治まらず、そのポジションを取ると、必ずめまいが発生しま す。
悪性発作性頭位めまい症は小脳の問題といわれていますが、神経系の症状が強く出ないため注意が必要です。
特徴的な眼振が見られます。
等により、血液循環に齟齬をきたし、栄養の不足から前庭神経のコントロールがうまくいかず、めまいが生じます。
首、肩などの筋肉の緊張やこりによって血流が阻害され、栄養が不足することで、神経系の機能が低下してめまいが生じます。
立ち上がろうとしたときに、くらっと目の前が暗くなるような状態「眼前暗黒感」が発生します。
自律神経機能が低下し、急な高低差の変化に対応できないので、動作に合わせて血を脳まで送ることができず、一瞬脳が虚血状態に陥って しまうことによって起こります。
抗けいれん剤、抗てんかん剤などの薬剤やシンナーなどの有機溶剤は小脳中脳に影響を与えるため、手足のふるえや、目のちらつきなどから、ふらふらする「動揺性めまい」に発展します。
アルコールは脳全体に影響するため、動揺性めまいのほか、浮動性めまいや回転性めまいになることもあります。
また、抗生物質によっても、いろいろなめまいになる可能性があります。
以上、めまいのもとになる代表的疾患についてお話していきました。次のページでは、「危険なめまいと自律神経」についてお伝えします。
「めまい」