更新日:2023.09.14
執 筆:整体師 飯島淳
体と心の安定には、誰かに頼ることは重要です。
頼ることなく一人で突き進むと、自律神経を乱す要因にもなります。
人に頼ることが苦手だという人は多くいます。
昔から、自分でどうにか乗り越えようとしてきた。
頼れるような環境ではなかった。
自分でなんとかしないといけないとの思いが強すぎる。
頼るなんてプライドが許さない。自分に厳しい・・
このように、優秀・強い人でいたいがために、人に頼ることをしてこなかった。
また、頼りたいけど、悪いと思って頼ることができていない人もいます。
人を信用できないから頼れないという場合もあるでしょう。
結果として自分一人で何かを行う場合は、交感神経の活動が活発になります。
自分一人で行う力は必要ですが、頼れる力も必要です。
この2つの選択肢があるのとないのとでは、自律神経に大きな違いが起こります。
頼るという選択肢を持たず、仕方なく自分一人でやってしまう場合は負担がかかります。
やりたいようにやっているわけではなく、我慢して行っている。
これでは益々交感神経が上がり、体の緊張も強くなってしまいます。
頼る選択肢をしっかり身につけるには、自分が頼れていないことを自覚することも必要です。
人のことは見えていても、自分では気がつかないこともあります。
いつもの癖で、頼ることを選んでいない。
このことにしっかり気づきましょう。
頼ることは、恥じることでも悪いことでもないという考え方を身につけましょう。
頼れるようになる自分を受け入れてみましょう。
頼れるようになるには、心理的な変化が必要です。
しかし、その前に、体を変えていくことから始めてみましょう。
頼らないということは、自力で立つということ。
自力で立つには、重力に対して筋肉をたくさん使って姿勢を維持することになります。
そのことですでにたくさんのパワーを使います。筋肉も固まっていきます。
これでは、人に頼るための体になっていません。
頼るには、相手に身を任せてみる。
身を任せるには、体の力が抜けていないといけません。
人に身を任せる前に、物に身を任せることから訓練をスタートしましょう。
壁の前に一足分開けて立ち、直立状態から背中を壁につけて寄りかかる。
この時に、背中や腹筋や首や足の筋肉がしっかり抜けているかチェックしましょう。
どこかに力がはいっているなら、まだ頼る体になりきれていません。
壁に力を抜いて寄りかかることができたら、次に布団やソファーの上で腕や足・上半身を10センチぐらい浮かせたところから落下させましょう。
力が抜けていたらだらりと落ちるだけです。
こうして体の力を抜き、どこかに信頼して頼れるように体から持っていきましょう。
体が変化すると、心理的にも誰かに頼りやすくなります。
そのことで、自分を今より楽にしていきましょう。