うつから回復する時に体を動かす

更新日:2019.07.05

執 筆:整体師 飯島淳

梅雨になり雨や曇りが多く、気分が上がらないという人がいるこの時期、体調を崩される方が多くいらしゃいます。
貴重な天気が良い日に外に出掛けたりして、体と心をリフレッシュさせましょう。


うつになってから回復するまでにかかる期間は、人により大きく差があります。
数ヶ月の人もいれば長年かかる人も多くいらっしゃいます。

ストレスが多くかかったり、忙しい日々が長く続いたりすることで、交感神経が過剰に働いている期間が長くなる。
この時には、体の緊張が強くなります。
頑張れるまで頑張ってしまって、エネルギーを多く使い過ぎてしまう…。

すると、回復するために必要な副交感神経の働きが弱まってしまい、良質な睡眠を得られなくなることや、動悸・息苦しさなど多くの症状が出てきてしまう人がいます。

このように、どちらの自律神経も良い状態で働けなくなることで、体の状態がどんどん悪くなってしまいます。


このような時、病院でお薬を貰い元の元気な状態に戻れるように長期間飲み続ける人はたくさんいらっしゃいます。
当然お薬が必要な場合は、しっかり飲んで下さい。
しかし、お薬だけで良いのかというとそればかりではありません。


体の色々な所をコントロールしているのが、自律神経です。
例えば運動をしました。
すると、血管を収縮させて血液を一気に遠くまで送る。
そのことで筋肉はしっかりと働けます。
座っていて立ち上がった時にも、この反応が起こることで立ちくらみを無くしています。
食べ物が胃腸に運ばれてきた時にも、必要に応じた働きをしてくれます。
心臓を動かし続けるために働いてくれています。

自分の意思と関係のないところで、体の状態を環境に適したものにするため常に働いてくれています。
これは、生命活動を維持するための働きです。


お薬は、自分の意思とは関係のないところにアプローチしてくれます。
しかし、これだけでは自分で出来ることが何もないことになってしまいます。
そうではなく、自分でアプローチ出来ることもあります。


うつから元の元気な状態に戻る時、そして元気な状態に戻ったのを維持する時に体を動かすことはとても重要です。

運動をすることで交感神経が活性化されます。
運動することで、数え切れないほどの箇所を瞬時にコントロールすることになります。
このように、体を動かすことによって筋肉・血管・脳などに多くの刺激を送れます。
血管のポンプも使われて体の隅々まで酸素がしっかり送れるようになします。
そして、数え切れないほどの箇所をコントロールしている場所を働かし鍛えていく訳です。


体を動かすということは、脳に刺激が多く入ります。
多くの場所を働かせてあげることにより、体をコントロールする力が付いてきます。

体を動かすことで、自律神経の力が付いてくるという訳です。
うつから回復する時・元気な状態に戻れた時には、しっかり体を動かしましょう。
体を調整する力が充分にあれば、ストレスが多くかかった時や疲労してきた時でも、早く良い状態でいられるような体でいられます。


運動の出来る体力も個々で大分差があると思います。
人と比べることなく、自分の適した運動をして体を動かしていきましょう。
続けられることがとても重要です。