足がつるのはなぜ

更新日:2022.05.13

執 筆:整体師 飯島淳

一度でも足がつった(こむら返り)ことがあるという人は多いと思います。
寝起きに足がつって、痛みで大変な思いをしたこともあるかもしれません。

そもそもどの様な状態になると足がつるのでしょうか。

足がつる仕組み

通常は、筋肉が縮む反応をした時に、筋肉の端にあるセンサーが察知して、これ以上縮み過ぎると危険と感じ取ると、筋肉を緩めるように信号を送ります。

そのセンサーに誤作動があると、筋肉を緩ませることが出来ずにそのまま過剰に縮んでしまいます。
この時に、つった状態になり痛みを感じます。

足がつる原因

足がつるといっても、原因は多岐にわたります。

酸素不足によるもの

酸素は血液が運んでくれますが、末端に行けば行くほど心臓から遠いので、酸素の供給が減りやすくなります。酸素が来ないことで筋肉や組織の緊張が強まります。

そこにきて、疲労や睡眠不足・浅い呼吸や動かなすぎ等があると、酸欠は強まります。

今はコロナ禍で、テレワークなど外出や運動の機会が少なくなり、筋肉を動かして酸素を送り込むことが減っています。 適度に体を動かしたり、深呼吸をたくさんしたりして、酸素を足に送り込みましょう。

自律神経によるもの

無意識レベルで、自律神経が興奮と抑制を同時に行っています。
ストレスが多くなり交感神経が過剰に働くと、血管や筋肉は収縮します。
筋肉のこわばりが強くなるので、少しのことで過剰緊張になってしまうのです。

すると、ちょっとの刺激でもつることが増えてしまいます。
抑制させる働きが低下しているのか、興奮が強すぎるのか、どちらにせよ調整が上手くいかない状態なのです。

それから、頭で考えるストレスが多いと、意識が頭の方ばかりに向いています。
この時に下に意識が向かず、地に足がついた、微動だにしないような姿勢になっていないことがあります。どっしりと足の裏を地面につけて安定している状態になっているかということです。
この場合、両足で地面をしっかり押し込み、軽いスクワットのようなこともしてみましょう。

栄養によるもの

筋肉を収縮させる神経信号が伝達するには、カリウム・ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどの栄養が必要です。
これらが必要量体内にあることによって、つることを防げます。

これからの時期、知らずに汗をかいていることが増えます。寝ている時にも汗をかき、ミネラルが外に流れ出し、不足気味になります。
寝る前にも水分補給をしましょう。

栄養を安定させるべく、お肉・魚・野菜・大豆・果物・ナッツ類・海藻・乳製品などバランスよく摂取しましょう。


足がつる頻度が過剰な人は、糖尿病など他の病気が隠れているかもしれません。

寒さも段々なくなり、汗をかく時期になります。
水分・酸素・栄養を体にしっかり入れていきましょう。