更新日:2015.09.15
執 筆:整体師 佐藤布美子
メラトニンというホルモンをご存じですか?
このメラトニン、自律神経にとって大切なホルモンなんです。
メラトニンは、明暗によって増減します。
太陽が出ている日中は、分泌が止まるので血中濃度が低く、夜になると分泌が増えます。
夜になってメラトニンが増えると、心拍数や注意力などが下がっていき、体を眠る状態にシフトさせていきます。
そのため、メラトニンの濃度が低いままだと睡眠障害が起きやすくなってしまうんですね。
メラトニンは女性の月経にも影響しています。
メラトニンの濃度が減ると性腺刺激ホルモンの分泌が過剰になりますので、月経前症候群(PMS)が起こりやすくなってしまいます。
また、太陽が出ている時間が少ない冬になると、暗い時間が長い分、メラトニンの分泌が増えます。
すると、日中もメラトニンの濃度が高くなり、心拍数や注意力が下がったままになります。
元気が出ない!
冬季うつ?
なんてことになりやすくなります。
このようにとても大切な働きをしているメラトニンなのですが、現代人は夜も蛍光灯の光を浴びているので、暗くなるのを合図に分泌するメラトニンは十分に産生できなくなっています。
そうかといって、会社や街を真っ暗にする訳にはいきません(笑)
せめて、家にいる時は、なるべく照明を暗くしましょう。
例えば、間接照明にすればぐっとおしゃれに落ち着いた夜をすごせますね。
寝る1、2時間前には部屋の照明を落としたり、PCや携帯電話を見ないようにしてくださいね。
(わたしは部屋でサングラスをかけてやっています 笑)
最適量のメラトニンを産生するためには、日中に十分な日光を浴びる必要があります。
日が登ってメラトニンの産生が止まると、今度はメラトニンの材料になるセロトニンの産生が始まるからです。
(※セロトニンはメラトニンと交代で体内リズムを整える大事な子なんですが…今回は脇役で!)
メラトニンのためにセロトニンを十分に増やしたいのですが、そのためには同じ光でもオフィスや家の照明ではだめ。
最低でも2,500ルクス程度の光が必要なのですが、一般家庭にある照明器具は物によっても100~600ルクスしかありません。
晴天時の太陽光量がだいたい100,000ルクス。曇りの日でも50,000ルクス。太陽の光とは偉大ですね…。
できれば早朝、無理なら昼間でもいいので最低でも15~30分間は日光浴しましょう。屋内なら開いた窓辺、屋外なら日陰でも効果があります。
ただし、帽子などを用意して、日焼けしないようにしてくださいね。