更新日:2020.12.18
執 筆:整体師 角道征史
今回は、体の脳の欲求であり、三大欲求の一つ、睡眠欲にかかわるお話です。
人生のうちの1/3から1/4ほどの時間を占めている睡眠について見ていきましょう。
睡眠の役割は、主に次の3つです。
これ以外にもありますが、寝ている間にも脳や体ははたらき、起きたときのための準備をしているのですね。
カリフォルニア大学の研究によると、睡眠時間7時間前後の人が、最も平均余命が長いという結果が出ています。
それより長すぎても短すぎても結果は悪くなっているので、長生きするという観点では、ベストは7時間前後ということになります。
また、脳や体のパフォーマンスと睡眠については多くの大学で研究されています。
7時間以上睡眠をとった人と6時間以下の睡眠時間だった人の作業効率を比較すると、様々な項目において、睡眠時間が短い人の方が40%前後パフォーマンスが低下する、と指摘されています。
そして、恐るべきことに、本人にその自覚は全くないとのことです。
自分では気づかないのに、60%のパフォーマンスしか発揮できないなんて!
時間がもったいないからあまり寝ない、なんていう人は特に注意が必要です。
ごくまれに、短時間睡眠でも大丈夫な人もいるらしいですが、そういう人は稀少ということです。
美容の業界が発祥なのでしょうか。
睡眠のゴールデンタイムは22時~26時と言われていましたが、それはデマだという意見が多くなってきました。
グロースホルモンが最も効率よく分泌されるのが入眠からの90分なので、時間帯は関係ないという論調です。
ところが、実は全く関係ないとは言えない理由があります。
それは、グロースホルモンの分泌には、入眠からの90分であることと同時に、質の良い睡眠であることが必要になるからです。
睡眠の質を高めるには、睡眠ホルモンのメラトニンが分泌される必要があります。
メラトニンは、光を浴びてから14時間後に分泌され、16時間後に最大になるので、通常の生活をしている場合には、6時~8時の起床で、22時~24時が最大分泌の時間帯にあたります。
生活時間のサイクルが異なる人は別ですが、しっかりグロースホルモンを分泌させて、骨や筋肉などを成長させ、ストレスによって傷ついた心と体を癒し、美肌を保ち、髪の育成を助長するためにも、また、100%のパフォーマンスを発揮するためにも、ゴールデンタイムに就寝することは理にかなっています。
適切に睡眠をしっかりとることで自律神経をはたらかせましょう!