五感を使う

更新日:2021.10.01

執 筆:整体師 飯島淳

ストレスがある時は、悩んで考えて、思考の脳をたくさん使います。
この時に、思考でなんとか打開策をと考えても、更に思考の脳が疲れてしまいます。

そんな時には、思考を休ませるため、脳の違う部分を使ってあげましょう。
それが今回のテーマである「五感」です。

五感の発達

五感には、視覚・味覚・臭覚・聴覚・触覚があります。
赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時、子宮の壁に触れるのを感じたり、羊水のゆれを皮膚で感じたりするので、触覚が一番早く発達します。
生まれてからも、成長とともに五感を存分に発達させていきます。

動物として、これらの機能は本来とても優秀であるはずです。
しかし、人間は日常で他の動物に襲われることもなければ、知らずに毒を食べてしまうこともほぼありません。
五感を研ぎ澄ませていなくても、安全な生活が送れるのです。

五感を使って脳を休ませよう

五感は、日々色々なことを感じています。
しかし、鈍っていることも多いのです。
そこで、ストレスにより思考の脳が疲れきった時に、五感を意識して感じる時間を取りましょう。
五感を使うことによって、思考で使っている脳を一時休ませることができます。

例えば、熱いコンクリートの上を裸足で歩く時、「熱い!」と強く感じます。この時に何かを深く考えることはできません。
触覚に情報が集中することによって、思考の脳を使う余裕がなくなるのです。

ストレスを感じている時、五感に集中して思考を休ませ、脳のリフレッシュを図りましょう。
例えば、

  • 視覚を意識するには
    遠くの物を見る・動いている物を追う・手の指紋をしっかり見る。
  • 味覚を意識するには
    食べ物の味を味わう・目を閉じて何を食べたか当てる。
  • 嗅覚を意識するには
    食べ物を匂いで当てる・アロマオイルを嗅ぐ・洗濯物の匂いを嗅ぐ。
  • 聴覚を意識するには
    目を閉じて遠くの音を聞く・風の音や葉っぱの揺れる音を感じる。
  • 触覚を意識するには
    手で握ったものを当てる(何の貨幣を握ったかなど)・右左どちらの手が暖かいか感じる・裸足で芝生の上を歩いてみる。

などをしてみましょう。

五感を研ぎ澄ませて感じるようにすると、そこの神経が活発に働きます。
そのことで、体の情報をしっかりと感じることが出来ます。
すると、思考の脳を使わないで休ませることができます。

今を感じるとストレスから離れられる

現代はストレスも多く、パソコン作業やテレワークの増加で体を使う頻度も減り、思考の脳を使うことが増えています。
五感を使い、体の今を感じる。今を感じている時には、過去も未来もなく今この時をただ感じているので、ストレスからは離れられます。
「考えるな、感じろ!」ということです。

いつもと違う場所を歩いたり、風を感じたりして脳を休ませる。
五感で感じることを意識して過ごす時間を作りましょう。
すると、少しずつ五感が磨かれます。
ストレスで脳が疲労している時は、是非五感を使った対策を心掛けましょう。


症状を改善させる運動や行動