更新日:2018.02.02
執 筆:整体師 飯島淳
このブログでは、何度も呼吸というキーワードが出てきているかと思います。
自律神経には呼吸がとても重要なことですので、今回も呼吸についての話しを致します。
自律神経の乱れが起こっている時には、呼吸の乱れが生じている方が多いです。
呼吸が浅いと、体の緊張が抜けないからです。
誰でもどんな時でも呼吸はしているはずです。
しかし、浅い呼吸と深い呼吸では、体に酸素が行き届く量が違います。
もちろん深い呼吸の方が体に酸素が行き届きます。
それでは、深い呼吸が必要な時に、出来るだけ深い呼吸をする方法を、TPOからいくつか挙げてみます。
<呼吸をTPOから考えてみる>
Time……時
Place……場所
Occasion……場合
≪時≫
- 基本、ゆっくり吸う吐くを行う。
- 落ち着いている時に行う。
忙しい時にバタバタしながらよりは、休憩時や就寝前の時のように時間に余裕がある状態で行いましょう。
- 緊張する場面の前後に行う。
- 同じ秒数ずつ呼吸するのも1つの方法。(吸う5秒 吐く5秒)
例えば、仕事中に30分ごとに1分間深い呼吸をする時間を予定として組み込みましょう。
いつでも行っているのが呼吸ですが、しっかり深くしているのかが重要で、1日の中で何度か深い呼吸をする時間を、習慣になるまで続けて行ってみましょう。
≪場所≫
- 自分が落ち着ける場所で行う。
騒音がしたり、寒さ暑さが極端でも深くリラックス出来ません。
静かな所で、脱力できる自分なりの場所、呼吸に集中できる場所で行いましょう。
- 森林浴しながら行う。
植物は、フィトンチッドという成分を出しています。
この成分は、殺菌等の効果があり、植物が自分を敵から守るために出します。
人間の体には、リラックス(アルファー波)・交感神経の抑制・呼吸を整える・高血圧抑制・消臭・脱臭などの効果があります。
特に、地上10cmのところがフィトンチッドの量が多いとされています。
そして、6~8月の方が冬より5~10倍の量が発生しています。
したがって、6~8月に森林浴しながら大きな公園の芝生の上で寝転がって呼吸を行うのも良いでしょう。
≪場合≫
- 交感神経の緊張が強くなってきている時には、深い呼吸が必要。
特に腹式呼吸で、リラックス効果がある副交感神経を働かせてあげるのです。
睡眠が浅くなってきた、肩こりや歯ぎしり等、筋肉の緊張が増えてきた場合、ストレスを感じやすくなっていることが多くなり、思考ではなかなかストレスから解放されないときは、しっかりと深い呼吸をして、体からリラックスしましょう。
また、姿勢を変えながら、自分が一番深く呼吸しやすい態勢を探してみるのも良いでしょう。
いつ・どこで・なぜ・どうやって、のように呼吸をする必要性を明確にしていくと、その時々で思い出してやりやすくなり、
深く呼吸をしようとすることを忘れないように出来るのではないでしょうか。
ドイツのことわざで「にもかかわらず笑う」というものがあります。
つらい時や苦しいことがあっても笑うという意味のことわざです。
これを「にもかかわらず呼吸」に変えて、ストレス時も、忙しい時も、眠れない時も、イライラしている時も
深い呼吸をして、副交感神経の働きを上げて、体を癒してあげましょう。