「課題の分離」と「人の尊重」

更新日:2017.11.10

執 筆:整体師 佐藤優

突然ですが、「私はこれだけやっているのに、なんであいつはやらないんだ!?」
こう思うこと、よくありませんか?
私もついつい思ってしまいます。

でも、これって少し考えると自分がないんですね。
自分が相手に振り回されているんです。

例えば、職場などで
「私はやってるのに、、、なんで私だけ、、、あの人はやらないのに!!」
よくあるストレスですね。

こういったストレスを感じている方の気持ちには、他人への要求があるんですね。
~してほしい、~ぐらいやってよ、と。

そこで質問です。
「自分がやりたいこと、自分の仕事はなんですか?」

どうでしょうか。
自分の仕事には、他人は入っていませんね。
しかし、先ほどのようなストレスを感じている方は、自分と他人を混同しているんです。

私は私。
人は人、なんです。
心理学者のアドラーはこれを「課題の分離」、と言っています。

自分の役目を果たす、そこが大事なことです。
自分は自分、人は人、捉え方によっては少し寂しいと感じる方がいるかもしれませんが、これは大事な事実です。

赤ちゃんと親の関係とは違います。
大人と大人の関係ですね。
親子関係でも、やがて母子分離という時期がやってきます。
子供の自立ですね。

自立した方同士の関係ですから、そこに境界があるのは自然なことですね。
そこを混同してしまうとストレスを感じてしまいます。

混同してストレスを感じてしまう方は、とても人に対しての想いが強い方が多いです。
こうあってほしい、こうあるのが当然だ、と。
人に対しての期待が強いんですね。

その人はその人である、尊重する、という認識だと少ししっくりくるかもしれません。
自分とは違う頭の持ち主で、違うのが自然です。

人に対してもどかしさを感じている方。
自分は自分のやることをしっかりとやる。
そして、自分は自分、人は人、という「課題の分離」と「人の尊重」。
こういう考え方もあるんだと知っておくと、少し接し方が変わってくるかもしれません。