更新日:2024.07.01
執 筆:整体師 齊藤佳穂
毎日暑い日が続いています。
すこし外に出ただけで汗が出てくるくらいの暑さですね。
私たちの体は、汗をかくことで体内の余分な熱を放出し、体温調節を行っています。この働きにより、暑い日も体温を一定に保つことができています。
その一方、汗とともに体に重要な水分とミネラルも放出されています。
体内の60パーセントは水分と言われるように、人間の体を構成する成分の中で、最も多いものが水分です。血液、リンパ液、細胞の内外など、体のあらゆる部位に分布しています。
そんな水分が失われると、血液はドロドロになってしまいます。
血液には体に必要な酸素や栄養素を運び、いらなくなった老廃物を回収する働きがあります。
そのため、水分が不足すると体の各部に酸素が届かず正常な機能を保てなくなってしまいます。
例えば、脳に酸素が不足することで、ぼーっとする、めまい、頭痛、集中力の低下などの症状が現れます。
また、ドロドロの流れにくい血液を運ぶため心臓はフル稼働することになります。
すると、動悸や息切れ不眠などが起こる原因にもなります。
汗で失われるのは水分だけではありません。体にとって重要なミネラルも失われてしまいます。
ミネラルは、体の機能を維持・調整するために欠かせない存在です。
中でも、多く含まれるのはナトリウムです。
ナトリウムは、体内の水分バランスを維持する働きがあります。
そのため、水だけを飲んでいると、体内の水分バランスが崩れてしまいます。
汗をたくさんかいたときは、水分だけではなくナトリウムの補給も必要です。
ほかにも、ナトリウムには、筋肉の収縮・弛緩を正常に保つ働きがあります。
汗をたくさんかく夏に、足がつりやすくなるのはそのためです。
また、神経の情報伝達もナトリウムが関わっているため、ナトリウムが不足していると自律神経の不調も現れやすくなります。
以上のような不調を防ぐためにも、いつも以上に水分・塩分を意識することが重要です。
水分補給の理想は、10分に1口です。
なかなか難しい部分もあると思うので、1~2時間でコップ1杯(200ml)を目安に飲めるとよいでしょう。
のどが渇いたと感じるときはもう脱水が始まってしまっています。
また、一度にたくさん摂っても吸収出来ず排泄されてしまうので、時間を決めてこまめに水分を摂取してください。
外出時は、水筒を持参する・ペットボトル飲料を購入するなど、水分補給しやすい環境を整えましょう。
たくさん汗をかいたときは、スポーツドリンクなどで水分と塩分の両方を摂るのもおすすめです。
手軽に摂れる塩分タブレットを持ち歩くのもよいでしょう。
この時期失われがちな水分・塩分を補い、暑い夏を乗り切っていきましょう。