更新日:2023.08.01
執 筆:整体師 飯島淳
今年もすでに暑い夏となり、35度以上の日も出てきています。
こうなると、ちょっと外に出ただけで暑くて大量の汗をかくでしょう。
ただ、ここで汗をかけなくてはいけないのです。
なぜなら、汗によって体温調節をするからです。
暑くて体温がどんどん上がってしまわないように汗を出して、体温を下げようとしてくれるのです。
汗が出ないと体温調節がうまく出来ないことになります。
これでは、平熱を維持しようとしている体には良くありません。
汗は血液で作られます。普段から汗をかく習慣がある人は、血液からミネラルと水分を汗腺で吸収して水分を出し、ミネラルは再吸収します。
しかし、汗をかく習慣のない人は、ミネラルも一緒に出てしまい、ミネラルの不足を招いてしまいます。汗のかき方が下手なのです。
汗が出てくる汗腺には、2種類あります。
「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」です。
「エクリン汗腺」は全身に分布されています。体温調節する時に多く使われる所です。
一方、「アポクリン汗腺」はワキに多く、手や足の裏などにも分布されています。
緊張した時に反応しやすい場所です。
これら2つの汗腺は、自律神経の影響が大きく作用します。
汗をかくことは、自律神経を活性化することに繋がるのです。
汗は、以下の3つのタイミングで出ます。
① 体温調節 (今回はココの話)
② 精神的なストレスや緊張
③ 辛い物を食べた時
汗をかいて体温調節をするので、暑い時でも長時間の運動ができます。
普段汗をかく習慣のない人は、ここの部分が弱っています。
もしも汗が出なくなってしまうと、暑い時に運動したら、体温がどんどん上昇し熱中症になるリスクが高まります。
毎日エアコンの効いた涼しい環境にいると、汗をかく習慣がなくなってきます。
一日1回以上は、汗をかく時間を作りましょう。
90分以上は汗をかくと良いとされています。
一番は、運動です。30分ぐらいのウォーキンングやジョギングがいいでしょう。
もしも、始めのうちは汗をかけなくても、段々と汗をかけるようになります。
自律神経も刺激され、代謝も上がり、段々汗をかいて体温調節をしようとする力が上がるということです。
30分のウォーキングが大変な人は、半身浴などで汗をかくのも方法です。
汗を出すということを体に覚え込ませます。
すると、汗を出せるタイミングが早まり、体温調節もスムーズに行くようになってきます。
ただし、夏の暑い時期の運動は、昼間の時間を避けるのも必要です。
どのくらい汗が出るかというと、1時間通勤(電車等)で200ml。
睡眠8時間で500ml。入浴20~30分で400ml程度。
ウォーキングを10分すると100mlぐらいと言われます。
1時間1リットル汗をかくことも状況と強度次第ではあります。
普段あまり汗をかかない人・または汗が出にくい人は、この夏を利用して汗をかけるようにしましょう。