糖質と血糖値の関係

更新日:2015.09.17

執 筆:整体師 佐藤布美子

食欲が増す秋の落とし穴にご用心

秋になり涼しくなると、お腹がそんなに空いていないのに食べてしまったり、気がつけば何かをつまんでしまっていたり…。
なにかと食べたくなる季節ですよね。

秋は夏に比べ気温が下がるので、体温を保つために、より多くのエネルギーが必要になってきます。

そんな時は、てっとり早く手に入る、菓子パン、清涼飲料水、チョコレート、スナック菓子、インスタントラーメンなどなど…を摂ってしまいがち。

ところが、それを食べてしまうと、体の中で色々な変化が起きているのです!
…というのが今回のお話。

先ほど挙げた食べ物は、みな糖質(ざっくり言うと砂糖です)が多く含まれています。
糖質が体に入ると何が起こるのでしょうか?

ビタミン・ミネラルが失われる

糖質が体に入ると、消化してエネルギーに変える過程で、ビタミン(特にB1)やカルシウムなどのミネラルが使われます。

ビタミンやミネラルは、脳の神経伝達物質を作りだすときに働く酵素を補助するとても大切な栄養素です。

甘いものばかり食べるうえに、野菜や海草類などを食べていないと、ますます脳が働きにくくなることに。

血糖値の乱変化

糖質をとると、血液中のブドウ糖が増えて血糖値の上昇が始まります。
糖質が多いものを食べると、血糖値の上り方も急こう配。

身体には「いつも同じ状態にしておこう」という働きがあるので、上がった血糖値を下げるために、膵臓(すいぞう)でインスリンが作られます。

血糖値の上がり幅が大きいと、その分大きく下げなければならないので、インスリンを膵臓で沢山作ります。
すると、いつもの状態よりも血糖値が下がりすぎてしまう。

今度は、下がった血糖値を上げるために、副腎(ふくじん)でアドレナリンが作られます。

すると、また血糖値が上がりすぎる。
また下げる…

これが繰り返され、なかなか血糖値は安定しません。

膵臓・副腎の機能低下

甘いものをしょっちゅう食べて、血糖値の急変が習慣化すると、インスリンやアドレナリンを大量に作り続けた膵臓と副腎が次第に疲れてきます。

疲れているとうまく働けなくなるのは私たちと同じ。

副腎は、アドレナリンを出す以外にも、ストレスに対抗するためのコルチゾールというホルモンを出す働きがあります。
ここが疲弊すると、コルチゾールもきちんと出せません。

つまり、甘いものをとりすぎると、変化やストレスに弱くなってしまうんですね。

コーヒー・紅茶も、副腎にアドレナリン産生の命令を出してしまいます。
疲れている副腎へ追い打ちですね。笑

その結果、

  • 疲労感
  • 気持ちの不安定
  • イライラ

などの自律神経の乱れが起こりやすくなります。

糖質とGI値

これらの症状がある方も、ない方も、自分が普段どれだけ糖質を摂っているかを知っておくと体調管理がしやすくなります。

食べ物が血糖値を上げるスピードを数値化したものが、グリセミックインデックス(GI)です。
スペースの都合上、詳しく書けなくて残念ですが、インターネットでも簡単に見られるので調べてみてくださいね。