エネルギー補給の優先順位

更新日:2023.06.08

執 筆:整体師 角道征史

梅雨が前倒しにでもなったかのような、すっきりしない日々が続いていますね。
気分が乗らないな~という方も多いのではないでしょうか。

もともと、雨に濡れることは体温が奪われるという生命の危機につながってしまうため、活動を抑制し、休んで回復を優先するようになっています。
つまり、こうした季節は副交感神経が優位になり、休養回復モードにシフトしてしまうため、いつも以上に体や心のだるさを感じてしまうのですね。

さて今回は、エネルギー補給して回復させるためのシリーズ第5弾、エネルギー補給の優先順位のお話です。

エネルギー補給の優先順位

これまで、体のエネルギー補給についてみてきました。

水や酸素を含んだ栄養の補給、充分な睡眠を摂ること、そして適度に体を動かすこと。
これらのことに優先順位をつけると、1睡眠、2栄養補給、3体を動かすこと、になります。

そもそもエネルギーを補給するためには、ある程度のエネルギーを必要とします。
言ってみれば呼び水のようなもので、少しのエネルギーを消費して、より多くのエネルギーを生み出すのですね。

ペットの犬や猫が本当に具合の悪いとき、好きな食べ物などには見向きもせずに、隅っこのほうでじっと寝ています。
これは、エネルギーが少なくなっているので、なるべく消費を少なくして回復させようとしているのですね。
動いたり、食べたりする元気がないということです。

具合が悪いときや食欲がないときに無理に食べる必要はありません。
お年寄りが寝たきりになっているのも、そういうことです。
ひたすら寝ることによって回復してくると、物を食べられるようになります。

今度は物を食べることで、しっかりと栄養の補給をして、より多くのエネルギーを生み出すことができるようになるのですね。

そこでさらに水分を補給し、腹式呼吸や鼻呼吸をし、バランスのいい食事を摂取します。
十分な材料となる栄養の補給をしてあげることで、体を動かせるようになってきます。

やることが大切

動き始めは病み上がりのように、だるさや疲れを感じるかもしれません。
それでも動き続けていると、酸素や栄養は血液に乗って細胞の隅々にまで行きわたり、たくさんのエネルギーを産生することができるようになります。

逆にここで体を動かすことをしてあげないと、回復量が増えません。
少しずつ段階を経て、活動をシフトしてステップアップさせてあげることが、効果的な回復につながるのですね。
そうすることで格段に良くなっていきます。

寝ることは大切ですし、食べることも大切です。
でもそれだけでは、元気な自分に到達するために、とても時間がかかってしまいます。
早く元気な自分になるためには、適度に体を動かしてあげることがとても有効なのですね。

やりすぎないことも大切

ただしここで一つ気をつけて欲しいことがあります。
それは無理をしないということです。

自律神経が乱れるような人は、多くの場合、がんばりすぎています。
自分の限界を超えながら、疲弊して枯渇して具合が悪くなっているのですね。

つまり、がんばりすぎることがとても得意なので、ついついやりすぎてしまい、その反動で調子が悪くなりがちです。

熱が下がったから動いてしまう。
施術を受けて楽になったから、いろいろやってしまう。
思い当たる方も多いのではないでしょうか。

そしてエネルギーを使いすぎると、体は具合の悪さで教えてくれるのですね。

激しい運動をする必要はありません。
翌日に疲れが残るような動きかたをする必要もありません。
動いたときは疲れたとしても、その反動があとに残らない。
そうした適切な動きかたや運動を取り入れることで、元気な自分を取り戻しましょう!


自律神経