目の疲れ

更新日:2021.03.01

執 筆:整体師 飯島淳

目の疲れを感じている方は多いのではないでしょうか。
また、目の疲れに気が付いていないという方も多くいると思います。
今回は、目からの情報の大切さと、目のため気を付けることについてお話しします。

目からの情報は重要

視覚情報は、体の情報の約80%を占めています。
とてもたくさんの情報を目からインプットして、意識と無意識で理解し判断している訳です。

信号が赤になったので止まる。
これは、意識として理解し判断しています。

ゾンビの恐怖映像を観る。
この時意識は、好きな映画でワクワクして楽しいと感じています。
しかし、無意識では、身の危険を感じる危機管理センサーが発動します。交感神経が働き、脳の興奮が自然と起こってしまいます。
すると、筋肉はこわばり、血管は収縮し、動悸や息苦しさなどの自律神経症状が現れる要因に繋がります。

自律神経にとって、目からの情報はとても重要だといえます。
強い光刺激やびっくりするような映像等は、無意識の部分にも働きかけるため、気を付けなければなりません。

視力の低下

現代では、パソコンやスマートフォンといった電子機器を多く使用することで、目を酷使しすぎています。
VDT症候群といわれる、パソコンやスマートフォンなどの画面を見る作業をすることで起こってくる症状があります。
ドライアイ・眼精疲労・頭痛・首や肩のコリ・手のしびれ・イライラ・耳鳴り・倦怠感など、症状は多岐にわたります。

2019年に文部科学省より公表された学生の視力データがあります。
視力1.0未満の割合は、小学生34%、中学生57%、高校生67%となっています。 これは、過去最高の割合です。
因みに昭和54年では、小学生17%、中学生35%、高校生53%です。
小学生では、割合が倍になっている訳です。
視力の低下は、電子機器の影響もあり、どんどん加速しています。

目のため気を付けることは何か

先程お伝えしたように、目からの情報は体の情報の約80%を占めています。
そして、体の酸素の消費量の4分の1は脳で使用されます。
視覚情報は脳で受け取るため、脳と目が使うエネルギーはとても大きなものになる訳です。

脳や目が働くには、酸素が必要です。
しかし、パソコンなどで集中している時は、呼吸が浅くなる人が多くいます。
すると、脳や目が働くための酸素が足りないことで、疲労感やかすみ目など、本来の働きが出来ない状態を作ってしまいます。

気を付けることは、「姿勢」「呼吸数」「まばたきの数」です。
パソコン作業で猫背になっていると、首や肩の血流が悪くなります。
また、何かに集中している時、呼吸数がとても少なくなる人がいます。
そして、集中するとまばたきの数も少なくなる場合があります。
まばたきは、3秒に1回ぐらいで行うのが理想です。1分で20回程度です。
姿勢が悪かったり、呼吸・まばたきが少なかったりすると、目への酸素が不足し、疲れ目・機能低下が起こってしまいます。
それが、視力の低下にも繋がります。


パソコン・スマートフォンをご使用の際には、姿勢・呼吸・まばたきに気を付けながら行いましょう。


自律神経