更新日:2023.08.10
執 筆:整体師 角道征史
うだるような暑い日が続くなか、いかがお過ごしでしょうか。
こまめな水分補給をしながら、温度の調節にもお気を付けくださいね。
さて前回まで、体のエネルギー補給について触れてきました。
今回は、エネルギー補給して回復させるためのシリーズ第6弾、心のエネルギー補給のお話です。
エネルギーレベルが低下しすぎているときは、基本的に何もする気にはなりません。
どんなに好きなことであっても、したいという気持ちにはなりません。
好きなことをするためのエネルギーですら不足しているから。
そこで、まずは寝る。
そして最低限の補給ができたところで、食べる。
さらにある程度元気が出てきたところで、体を動かすことと共に必要になるのが、心の栄養補給になります。
生命活動が行える程度のエネルギーは確保されていないと、次の段階に進むことはできないのですね。
それでは心のエネルギー補給とはどういうことでしょうか。
心が軽くなり、気持ちが動くためにはエネルギーが必要です。
そして気持ちが動くためには、やろうという気になる必要があります。
どういうことかというと、やる気になるためのホルモンが分泌される必要があるということなのですね。
やる気になるためのホルモンにはドーパミンとノルアドレナリンがあります。
幸せホルモンの一つであるドーパミンは、おもに報酬が得られたときに分泌されます。
小さなことでも、達成することができれば分泌されるのですね。
できなかったことができたり、おいしいものを食べたり、新しいことをしたり、楽しいことをしたりしても分泌され、心地よさを感じることができるのです。
やりたいことをしたいという原動力になるのですね。
逆にドーパミンが出ていない、もしくは不足している状態は、何もやる気が起きないというような、うつの状態になることも多く、基本的なエネルギーが不足している状態であるともいえます。
まずは小さなことから始めて、ちょっとした目標を達成することで、ドーパミンを分泌する必要があるのですね。
そして少しやる気が出てきたところで、やりたいことをやってあげると、ドーパミンの分泌がさらに活性化されていきます。
ドーパミンがある程度分泌されるようになれば、それをもとにノルアドレナリンを作ることができます。
ドーパミンが、自分がしたいことに対してやる気を出すのに対して、ノルアドレナリンはしたいこと以外のことでもやる気を出せるようになります。
別にしたいわけじゃないんだけど、やらなきゃいけないから仕方なくやる、なんてときには、ノルアドレナリンが出ないと頑張ることができないのですね。
ノルアドレナリンはドーパミンが変化して生成されるので、好きなことや楽しいことをして、ドーパミンを出すことができていれば補給されます。
しかし、好きなことをする時間を持てなかったり、仕事や勉強、育児などを義務感だけで行ったりしていると、ドーパミンを出せる量が減ってくるので、その結果ノルアドレナリンは枯渇してしまいます。
そうすると、ドーパミンもノルアドレナリンもなくなることで、ストレスに抵抗できず、がんばれなくなってしまうのですね。
また幸せホルモンの一つであるセロトニンには、ドーパミンとノルアドレナリンをコントロールするというはたらきがあります。
つまりセロトニンが不足してくると、ドーパミンとノルアドレナリンの制御ができなくなってしまいます。
その結果、ドーパミンとノルアドレナリンは湯水のごとく浪費されて、枯渇してしまうのですね。
セロトニンは、日の光を浴びることや、リズム運動によって活性化されます。
外に出かける、歩く、走る、歌う、踊る、意識して呼吸する、よく噛むなどの行動を意識することで、セロトニンは分泌されやすくなります。
楽しいこととともに、こうした行動を取り入れることで、ホルモンを分泌して、心を元気にしていきましょう!