感情をうまく使い自律神経を活性化しよう

更新日:2023.07.03

執 筆:整体師 齊藤佳穂

近年、昔の作品がリニューアルされるリバイバルものが増えていますね。
るろうに剣心やうる星やつらのアニメ化に始まり、先月はセーラームーンの映画も公開されました。

当時これらを観て育ってきた方は懐かしく感じるでしょう。そしてこの懐かしいという感情、実は体にとてもいいものなのです。

懐かしさ、悲しさで副交感神経を活性化

感情と自律神経には密接な関係があり、懐かしさは副交感神経と関係しています。

副交感神経には、体や神経を回復させる・安心するなどの働きがあるため、懐かしさを感じることで、体と心がリラックスして不調が治りやすい状態になるのです。

そのため、普段緊張が強い方やしっかり休めていない方は、懐かしさを感じることが有効です。
懐かしさを感じる行動はなんでも構いません。
アルバムを眺めるのでもいいですし、学校までの道のりを歩いてみる、合唱コンクールで歌った曲を聴いてみる、昔好きだった本や映画を観てみるなどもおすすめです。

他にも、副交感神経を活性化させる感情は色々あります。
悲しい感情もその1つです。

特に涙を流すことでストレスホルモンが体外に排出されるので、悲しい時は抑え込まず涙を流してあげるとよいでしょう。
悲しい映画や本を読んだり、悲しみに浸ったりすることで、自分を癒してあげることが出来ます。

感情で交感神経を活性化

また、もう1つの自律神経の働き、交感神経も感情で活性化することが出来ます。
交感神経は脳や体が動くときに使われる神経で、やる気や意欲などに関わります。

ドキドキハラハラなど興奮していると交感神経が活性化されるので、やる気や意欲の湧かない方は、アクション映画を観る、ジェットコースターに乗る、スポーツを観戦する、今までしたことない行動をとってみるなどがおすすめです。

(やる気や意欲がなくなっている方の中には、残り少ない体力を守るためにそうなっている方もいます。
その場合は、副交感神経を働かせて休みをとり、体力を回復させることが重要です。
自分がどちらを行えばいいかわからない場合は、担当の先生に相談してみてください。)

また、怒ることも交感神経の感情の1つです。
これはストレスと戦い自分の身を守るために必要な感情です。
そのため、怒りを感じた時はその場やもしくは帰った後にでも、怒りの感情をしっかり出してあげましょう。

感情と自律神経は互いに影響しあっているため、感情を抑えると自律神経の働きが低下してしまいます。
怒りの感情が出せない人は交感神経の働きが低下し、無気力、優柔不断、断れなくなってしまいます。
それと同様に、悲しい感情を抑えると副交感神経の働きが低下し、不安を感じリラックスしづらくなります。

そのため、出てきた感情は抑え込まず出してあげる。
また意図的に懐かしさや悲しみ、ドキドキハラハラなどの興奮を感じる機会を作り、自律神経の活性化を促しましょう。


自律神経