認知のゆがみ

更新日:2019.10.11

執 筆:整体師 佐藤優

今回は、「認知のゆがみ」と言うお話をします。

この認知のゆがみと言うのは、極端な物事の捉え方をしてしまうパターンのことを言います。
捉え方や考え方、受け止め方が偏っていると、そのあとに湧いてくる感情も偏った感情になってしまいます。
今回は、認知のゆがみとして代表的な6つのパターンをお話ししていきます。

認知のゆがみ

全か無か思考

これは、完璧主義と言ったり白黒思考と言ったりするものです。
これは良い事・ダメな事。正解か不正解かで物事を判断してしまうことを言います。
例えば、今日はコレとアレとソレをしないとダメ!といった感じです。また100点でないと意味がないといった認識もそうです。
物事は全てのことに完璧・白黒・正解不正解などありませんね。
それを求めるとそうではないもの全てに違和感を覚えて苦しくなってしまいます。

過度な一般化

1つのことがあると、全てそうだ!みんなそうだ!と思ってしまうことです。
例えば、一人に嫌われると、みんな私のことを嫌いなんだ。母親に愛されていないと、私は愛されないんだと思い込んでしまうことを言います。
この過度な一般化は非常に強力な思い込みとして無意識に私たちに染み付いていることが多いです。
本当にそうなのか?と客観視することが大切です。

選択的抽象化

ほんの一部分に焦点を当てて、絶対にこうだ!と認識してしまうことを言います。
例えば、ふと目をそらされた時に、あっ!この人私のことを嫌いなんだ、と捉えてしまうことです。
本当は、何か気になってそっちに意識が行ってしまっただけかもしれません。
照れてしまって目をそらしてしまったのかもしれません。
偏って結論づけていないか、事実は何か、少し広く見ることもできるのではないでしょうか。

拡大解釈と過小評価

私たちには長所と短所があるものです。
その長所を過小評価して、短所を拡大解釈しまうことを言います。
出来ないことにばかり焦点が当たっていませんか?
他人の良いところと自分の弱いところを比べてはいないでしょうか?
これをやってしまうということは自分いじめなんですね。自分で自分を信じられなくなってしまいます。
短所見つけはプロなので、長所見つけの訓練が必要です。

マイナス思考

これはそのままですね。 特に物事の裏を勘ぐって解釈する癖のことを言います。
例えば、「ありがとう!」と言われても、「いやいや自分なんて」「そんな感謝されるほどのことでもない」「この人は本当に感謝しているのか?」などといった捉え方になる場合です。
あるがままそのままを受け取るとどうなのか?と一旦自分の解釈を離れて見てみるといいですね。

感情的決めつけ

冒頭でも言いましたが、物事の捉え方や考え方で湧いてくる感情も変わってきます。
その感情によって物事を決めつけてしまうことを言います。
例えば、母親のあの心無い一言はきっと私を愛していないからだ!それ以来母親が嫌いになった、といったパターンがあります。
これは、自分の感情的な決めつけによって母親に対して嫌悪感を抱いてしまうということです。しかも一過性ではなく、根に持ってしまう可能性が高いです。
その時母親は疲れて心身の余裕がなかったかもしれませんし、イライラしていた時だったのかもしれません。
自分の感情によって人を決めつけて捉えてしまうと、実は自分が一番苦しむことになります。

いかがでしょうか。
今回は良くある6つの認知のゆがみをご紹介しました。
ご自分の当てはまる傾向もあったのではないでしょうか。

まずは自分がどういう捉え方、考え方、解釈をしてしまいがちなのかを知ることは非常に大切です。
その傾向を知ればこういう考え方もできるよね。と、徐々に捉え方の選択肢が増えてきます。
そして、捉え方・考え方が変わるとそのあとの感情も変わってくることになるでしょう。


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